レントロールの罠

ケン・トラストからのお知らせ 2024/08/21

INFO

レントロールの罠

収益不動産を購入する上で大事な指標となるレントロールというものがあります。

レントロールとは各テナントの賃料や保証金額、契約期間などが記載されている賃貸条件一覧表です。

このレントロールによって現状の収支を把握することで購入するか、見送るかの判断を行うことが出来ます。
ただし、レントロールには「満室想定のレントロール」というものがあります。
これは現状空き室のあるテナントがもし入居した場合にこれくらいの収支が発生するだろうという、まさに想定のレントロールです。
この想定のレントロールを鵜呑みにして購入をしてしまうと、実際の収支との乖離により損益を生み出して売却せざるを得ないということになってしまいかねません。
レントロールを軸にご自分で実際の収益シミュレーションをする力を養うことが大切です。


ですが、実際問題として行うことはとても大変です。
まずやらなければならないことは相場価格の把握です。
相場価格を把握することで現状の賃料は高いのか安いのかを判断し、所有期間にバリューアップを見込めるかの判断をすることが出来ます。
では、相場価格はどのように調べるのでしょうか。
我々、不動産会社はレインズなどから取引事例を収集し、そこから相場価格を判断いたします。
しかし、不動産会社でない購入希望者はそういった取引事例を確認することは困難です。
地道に不動産会社を訪れて相場価格を確認することがベターでしょう。
ただ、テナント専門でやられている不動産会社は少ないのが現状です。
間違った調査をすれば失敗になる確率が高まります。
テナント専門でやられている不動産会社を探すことも重要です。
弊社はテナントビル専門の不動産会社であり、私自身で相場価格を調べるのはもちろんですが、繋がりのあるテナント専門の不動産会社と意見のすり合わせを行うことで、より確度のある相場価格になるように努めております。

 

さらに最近厄介なのが、満室想定レントロールの賃料が高すぎることです。
これは私もなぜなのか、はっきりとはわかりませんが相場価格の最大値もしくはそれ以上の想定レントロールが多いような気がします。
収益物件の価格の算出について利回りはかなり重要なものになりますので少しでも高く売るためにという側面はあることは承知していますが、なかなか売却に繋がらないのではないかというのが私の意見です。
もちろん私個人の意見ですので、そんなことはないと感じる方もいらっしゃると思います。

 

弊社でも相場価格の調査を独自で行っておりますが、より精度を上げるためにほかの不動産業者との意見交換も積極的に行っております。
また、収益シミュレーションのソフトを用いて様々な収支シミュレーションを行っております。
賃料総額から年間の物件運営費用(管理費+修繕費+固定資産税などの税金)と借入返済費用を差し引いた額が手残り(収益)となるわけですが、この金額を詳細に何度もシミュレーションをすることが出来ます。
レントロールに書かれている賃料を鵜呑みにせず、周辺相場から最低賃料を想定してシミュレーションを何度も行うことで負けづらいテナントビル経営になるようサポートいたします。

このシミュレーションは弊社に購入相談をしていただければ何回でも利用可能です。
例えば、賃料を最低賃料にして、次は少し賃料をを上げてシミュレーションを行うこともできますし、自己資金と借入比率を変えて毎月の手残り(収益)が最大化できるようにシミュレーションを行うことも可能です。
また、金融機関に相談する際などに参考になるような資料を作成することも可能です。
現在所有している物件の今後についてはシミュレーションは出来ませんが、収益を伸ばすためのサポートはさせていただきます。

 

レントロールは収益物件を購入検討する中で非常に重要な資料です。
ただし、それは現状空室のテナントだった場合に想定のレントロールがかなりの理想賃料だったりする場合があります。
弊社では再調査及び納得するまでのシミュレーションを用いた購入検討も可能ですので、是非ともご検討ください。

監修者情報

有限会社ケン・トラスト代表/権 光哲

有限会社ケン・
トラスト代表権 光哲

横浜を拠点に20年以上の実績を持つ不動産会社、有限会社ケン・トラストの代表。
飲食店ビルオーナーとしての自分自身の経験を活かし、不動産業界のさまざまな問題解決に対応。
ビルの売却をはじめ、賃貸や投資など、不動産に関するお客様のお悩みを解決している。

公益社団法人神奈川県宅地建物取引業協会 所属

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